日本薬学会においてあした葉由来カルコン類に関する共同研究結果を発表
2007.03.23
弊社は、日本薬学会 第127年会(2007年3月28-30日)において、下記題目にてあした葉由来カルコンに関する研究結果を発表致します。共同研究者は神戸薬科大学 太田光熙教授らです。弊社はこれからも機能性食品素材の研究に尽力して参ります。
・発表日:2007年3月30日
・会 場:富山市総合体育館2F第2アリーナ
・時 間:午前の部(9:30~12:30)
・演 題:30P1-am198
「マウス血清および脂肪組織中アディポサイトカイン量に及ぼすカルコン摂取の影響」
・発表者:藤波綾1、前田仁美1、小笠原和也2、大西克典2、井上賢一2、太田潔江3、太田光熙1
(1神戸薬大・病態生化学,2日本生物.科学研究所,3NHO宇多野病院・臨床研究部)
・発表内容:
明日葉に含まれるカルコンには、抗菌、抗潰瘍、抗血栓作用など多くの薬効がこれまでに見出されてきました。今回、カルコン類の新たな機能性として、カルコン摂取とアディポサイトカインとの関連性、即ち、抗肥満作用について検討しました。
7 週齢マウス(雄、雌)に普通食(コントロール群)または普通食にカルコンパウダーを配合した飼料(カルコン投与群)を5 週間連続で与えて飼育し、12 週目に採血と脂肪組織の摘出を行いました。体重、脂肪組織重量、及び、血清および脂肪組織中のアディポサイトカイン(アディポネクチン、レジスチン)濃度を測定しました。
その結果、雄のカルコン投与群はコントロール群に比べ体重が低値を示し、雌のカルコン投与群は10 週齢以降でコントロール群と差が見られなくなりました。また脂肪組織重量を測定したところ、コントロール群に比べ雄のカルコン投与群は約半分になっていましたが、雌のカルコン投与群では増加傾向を示しました。
以上のことから、カルコン摂取による雌雄間での影響差がみられ、体重、脂肪組織重量の変化が雄マウスで顕著に異なりました。カルコンに対する感受性としては雄の方が高く、内臓脂肪型の肥満に対して効果的であることが示唆されました。